アマプラ視聴録

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ジブリアニメ『ハウルの動く城』の3行あらすじと感想・レビュー!ソフィーの呪いは解けていなかった!?

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ハウルの動く城宮崎駿監督作品の中でも一般的な評価が高いとは言えない作品。とは言え、ジブリの興行収入ランキング的には前作『千と千尋の神隠し』につぐ、第2位です。

 

設定の説明をばっさりとカットしてしまっているため、難解な作品とも言われる『ハウルの動く城』。その割には地上波で何度も放送されています。実際、海外からの評判も良いようなので「難しい!」とか「よくわからん!」で済ませてしまうには惜しい作品なのでしょう。

 

ということで今回は誰もが知っているであろう『ハウルの動く城』のあらすじやテーマについてざっくりと紹介!みんな気になるソフィーの髪色についても考察してみました。

 

ハウルの動く城』の3行あらすじ

  1. 自分に自信が持てないソフィーは呪いにかかる
  2. ハウルの動く城で暮らすうちに自分に素直になった
  3. ハウルに気持ちを伝えて結ばれた

 『ハウルの動く城』は「心」の有り様を描いた作品。映画の中でも描かれたように、城を動かすカルシファーハウルの心臓でもあります。心臓は心。ハウルの城はハウルの心。

 

歪な形をしていたハウルの城(心)は、一度は崩れるんだけどラストには綺麗な形になって空を飛びます。そこには愛するソフィーや家族と呼べる人たちがいました。という美しいラスト。

 

物語はソフィーの視点から描かれているけど、ハウルの視点から見ると紛れもなくボーイ・ミーツ・ガール。男の子が女の子と出会って成長する物語です。

 

ハウルの動く城』が面白いのはハウル(男の子)の視点を描かず、ソフィー(女の子)の成長や変化を描くことでふたりの気持ちの結びつきに、説得力が生まれていることではないでしょうか?

 

ソフィーの呪いの本質は「おばあちゃんになる」というものではない

荒地の魔女がソフィーにかけた呪いは「おばあちゃんになる」というものではないはずです。作中でも表現されているように、ソフィーの外見は場面ごとに頻繁に変化します。寝ている時は少女のままだし、サリマンに対して怒った時などは少女の姿に戻ります。感情の昂ぶりに応じて変化していることから、心と密接に関係している呪いであることは明らかです。では、具体的にはどのような呪いなのでしょうか?

 

ソフィーにかけられた呪いの正体

ソフィーにかけられた呪いの正体は「ありのままの自分を見せられなくなること」。ソフィー自身がありのままの自分を認められないと、他人にもソフィーの本当の姿が見えません。もともとソフィーは自分の容姿にコンプレックスを持っていました。兵士にナンパされるくらいには可愛らしいはずなのに、自分を卑下しています。そうした卑屈な性格から、働きたいわけでもないのに帽子屋の仕事を手伝い、親元を離れられずにいました。

 

荒地の魔女に呪いをかけられて老婆になったソフィーは、開き直って家を出ます。老婆の身体に慣れるにつれて徐々に厚かましい性格になっていきますが、遠慮し過ぎていたソフィーにとっては丁度良いぐらいです。ハウルの城で働くうちにマルクルたちを家族のように感じ、ハウルには恋心を抱きました。しかしまだ自分へのコンプレックスが克服できたわけではないソフィーは、ハウルが髪色を気にして言った「美しくなければ生きている意味がない」という発言に悲しみます。

 

ハウルたちと打ち解けつつも、心の底では自分を卑下する気持ちを捨て去れないソフィー。寝る時に、少女の姿に戻っているのは自分を卑下する心も眠りについているから。そしてサリマンに対して怒る時に姿が戻るのは、感情をむき出しにしているから。引っ越しをして自分が使っていた部屋に入った時に若返るのは本当の自分の姿を思い出すから。しかし、母親が訪ねて来た時のソフィーは老婆の姿。母親への複雑な思いが見て取れます。

 

最終的にハウルを心から心配し、助けになりたいと願ったソフィーは自分の容姿のことなど一切気にしていません。だからこそ大胆になれたのでしょう。イケメン王子のカブの求愛にも全く答える気配がありません。「気持ちは嬉しいけど」みたいな常套句を使うこともありません。ハウル一筋です。爆発せい。

 

ソフィーの呪いはいつ解けたのか?

最終的には少女の姿に戻ってハッピーエンドになるのですが、「呪いはいつ解けたのか?」というか「本当に解けたのか?」というのが気になるポイント。呪いを掛けた張本人である荒地の魔女は「解き方わかんね」と無責任なことを言っています。

 

映画の中で解く方法が示されたのは、ソフィーとカルシファーの初対面の時。カルシファーハウルとの契約しており、カルシファーを自由にする代わりにソフィーの呪いを解くことを約束しました。このため、ソフィーの呪いはラストシーンでカルシファーが自由になった時に解かれたと考える方が多いです。

 

ソフィーの髪の色が戻らなかった理由は?

ぶっちゃけ呪いは解かれていないと僕は考えています。その理由がソフィーの髪色です。「ハウルに褒められたのが嬉しかったから、呪いが解けても髪色はそのまま」とも考えられますが、ちょっと都合が良過ぎる気もします。

 

ハウルの動く城』のラストシーンではすでにソフィーにとって呪いは問題ではなくなっています。老婆になったばかりの序盤は呪いを解きたいという気持ちがありました。しかしそれ以降、呪いを解くために積極的に行動している描写はありません。加えて最後に傷ついたハウルと会う場面では髪色以外は少女の姿になっています。

 

呪いの本質が先に説明したような「心の有り様を反映する」ものであるならば、物語終盤のソフィーにとって、呪いによる弊害は何もありません。むしろ、ハウルが気に入ってくれた髪色を与えてくれた呪いは、ソフィーにとって嫌悪するようなものではないはずです。

 

ラストシーンでハウルの命を救って、城が再建されるまでの間。もしかしたら、カルシファーが「呪いを解いてやる」と言ったかもしれません。そうだとしても、ソフィーはハウルが褒めてくれた髪色を気に入っていたので「呪いは解かなくてもいいわ」と断ったのではないでしょうか?

 

終わりに

ハウルの動く城』については「ソフィーの呪い」以外にも様々な考察があります。

  • ソフィーは魔法が使えるのか(原作設定)
  • 戦争の黒幕はサリマンなのか
  • 何故戦争をしているのか

といったトピックがあります。今回の記事では紹介していませんが、気になる人は調べてみてください!

 

p.s.

この記事を書くにあたって約10年ぶりに『ハウルの動く城』を観たんですけど、最後の方は目頭が熱くなりました。昔見た時は「退屈だしよくわかんね~w」って感じでしたがラストの空飛ぶハウルの城は本当に素敵だなと感じます。