アマプラ視聴録

エンタメ系まとめサイトに記事を納品している30代のフリーライターが『AmazonPrime』で視聴できる映画・アニメ・海外ドラマなどのあらすじを3行でまとめるブログ。twitter:@murancianotes

アニメ映画『雲のむこう、約束の場所』の3行あらすじと感想・レビュー!新海誠を語るなら見逃せない!?

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51P7DMKP2RL.jpg

新海誠監督作品『雲のむこう、約束の場所』を久しぶりに観た。恐らく通して観るのは3度目。観る度に「これ微妙じゃね?」と感じさせてくれる味わい深い作品だ!(この作品はGEOでレンタル)

 

雲のむこう、約束の場所』の3行あらすじ

  1. 好きな女の子に「飛行機に乗せる」と約束する。
  2. 女の子が寝たまま起きなくなった。
  3. 寝たきりの女の子を飛行機に乗せたら目を覚ましたけど、主人公は振られた。

無理やり3行でまとめた僕が言うのもなんだけど「なんじゃこりゃ?」

 


雲のむこう、約束の場所』がオススメな人


雲のむこう、約束の場所』がオススメではない人

  • 新海誠はポスト宮崎駿だ」と思っている人
  • 因果関係がはっきりしていないものが嫌いな人
  • 君の名は。』以上のものを期待している人
  • ハッピーエンドを求める人

 

 


雲のむこう、約束の場所』の感想

https://i.ytimg.com/vi/OCO-csVHouo/maxresdefault.jpg

雲のむこう、約束の場所』単体への評価は見る度に下降気味だけど、他の新海誠作品の登場人物たちを比べると面白く感じた、という感想。

3回観たよ

久しぶりに観たせいか色々と忘れていた。細かい部分が気になる作品だった。初めて観た時は「美しい風景」と「モノローグを多用した静かな物語」に、厨二心をくすぐられていたと思う。

 

2回目に観た時は、「映像が綺麗なだけのアニメ」と感じた。たぶんもう見ないと思っていた。

 

きっかけがあって3回目を観たのだけど、『君の名は。』のヒットの後だと、面白く感じてくる。『雲のむこう、約束の場所』が面白いかどうか、ではなく新海誠の一連の映画作品群の流れが面白い。

 

このヒロインってどうなのよ?

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/S/SengChang/20160923/20160923125442.png

30代になってしまった今では『雲のむこう、約束の場所』が妙に鼻につく。そう感じるのは、ヒロインにリアリティがないと感じられるからだろう。

 

若いころに見た時は儚げなヒロインが可愛いと感じられたものだけど、おっさんとなった今、理想化され過ぎたヒロインは気味が悪く感じられる。片腕をギプスで固定した男子高校生がひとりで背負える女の子なんていますか?もしかして→ダッチワイフではないですか?

 

ただし、3回目の視聴となった今回は、ラストシーン以降の、描かれていないヒロインの行動がリアリティのあるものに感じられた。ラストシーン以降の佐由理については「死んだ」とか「また寝た」と考える人もいるようだけど、僕は「主人公への気持ちがなくなったから疎遠になった」と解釈している。

 

理屈はよくわからん(というあまり重要ではないと感じている)けど、目を覚ます代わりに佐由理は大事なモノ(浩紀への気持ち)を失った。「約束を果たしたことで、恋愛感情を消失する」というのは「記念日や別れ方にこだわる女性のメタファ」に感じられた。「別れ方」でググると「別れ方のポイント」をまとめた記事がヒットするから面白い。

 

新海誠の映画に出てくる男と女

https://pbs.twimg.com/media/DFoXImsUAAAf73J.jpg

対して、「男は約束を果たすことで、より相手を求めるようになる」そんな感覚が新海誠にはあったのではないだろか?男の未練は『雲のむこう、約束の場所』からSF要素を抜いたような『秒速5センチメートル』でも描かれている。『秒速5センチメートル』ではヒロインを忘れられない主人公と、新しい世界で活き活きと暮らすヒロインが対照的に描かれた。惨い(笑)

 

新海誠は「粘着質な女、というかいつまでも男を忘れられない女を描きたくないんだろう」と思ったら『言の葉の庭』では不倫で苦しむ女教師・ユキノが出て来た。ユキノ先生は新海誠の映画のヒロインの中では最弱のメンタルを持っている。

 

秒速5センチメートル』と『言の葉の庭』のヒロインは対照的ながら、『雲のむこう、約束の場所』のヒロインに比べてリアリティがある。

 

そして大ヒット作『君の名は。』では登場人物たちが地に足のついたキャラクターになった。主人公はむやみやたらにモテなくなったし、ヒロインは「男性の一方的な理想のヒロイン像」から脱したように感じられた。

 

感想のまとめ

https://spice.eplus.jp/images/NoZXEL48MTGDygw0RYaRPu1tE1CaZJChhOaECtaTYANGNtox68qTKJHLf7ZYcR6l

新海誠作品をざっくり振り返ってみた。『雲のむこう、約束の場所』のヒロインは気味の悪いアニメのキャラクターの象徴のように描かれながら、映画が終わったあとには現実に適応して幸せになるしたたかさを持ったキャラクターだったんじゃないかと感じられる。

 

対称的に、『雲のむこう、約束の場所』の主人公・浩紀が30代になっても故郷で辛気臭い顔をしているのは、後の新海誠作品の主人公たちが、どんな顔で結末迎えているかを見比べると面白く感じる

 


雲のむこう、約束の場所』に視聴した人にオススメのアニメ映画

新海誠作品は敢えて紹介する必要もないと思うので、他の監督作品を。

『サカサマのパテマ』

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71rIlKDS6qL._SL1000_.jpg

 

 『サカサマのパテマ』は『イヴの時間』などで知られる吉浦康裕監督作品。美しい風景、良く動くキャラクターたち、独特のSF的な設定など魅力満載。遊園地のアトラクションのような感覚を味わいました。もっと評価されていい。

 

聲の形

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/7141vs3USoL._SL1246_.jpg

聲の形』は『けいおん!』などで知られる山田尚子監督作品。主人公とヒロインの関係の落としどころが印象的でした。セカイ系といったら怒られるだろうけど、SF要素無しに主人公が生きる世界にとってヒロインが重要な存在。「いじめ」とか「障害」といったトピックに目が行き勝ちだけど、ようはどう生きるのかって映画だと感じた。悩んだ末、最後に主人公に伝える言葉がすごくしっくり来ます。ヒロインがもうちょと不細工でも良かったかもしれんと思ったけど。